直前のコンディション
2015年になってから月間300~450kmを走るようになり、10月の猪苗代湖ハーフではサブ3の目安とされる85分を切れたため、今回はサブ3に挑むことにしました。自己ベストの3時間08分47秒からいっきに9分短縮を狙うのは無謀な気もしますが、ハーフ85分の実績を信じることにしました。
直近の計測結果は
- 5km 18分20秒
- 10km 38分02秒
- ハーフ 1時間24分41秒
1週間前の試走
つくばマラソンの出場は3回目ですが、2015年からコースが変更になり、2014年までの折り返しコースから、周回コースになりました。
初めて走ることになる後半19km~35km地点を1週間前に試走し、万全を期しました。
試走で気になったのは、走りやすいコースのせいか、試走時にスピードが出すぎてしまい、4分10秒/km程度の感覚で走ったのに、実際は3分54秒/kmだったことです。
前半を実力以上のスピードで走ってしまうと、後半バテて結果的に遅くなるので、当日はとばしすぎないようにしようと思いました。
もしこのペースで最後まで走れれば2時間50分を切れてしまう…と頭をよぎりましたが、今回の目標はあくまでサブ3。まずはサブ3を達成してから、次の目標に2時間50分切りを目指すことにして、今回は欲を出さないようにしようと自分に言い聞かせました。
1週間前に19~36km地点を試走。スピードが出すぎる? |
レース当日
スタート2時間前の朝7時に会場入りし、8時から所属クラブのミーティング。
おっさんランナーさんにも会おうとしたものの、バスが混雑して到着が遅れているとのことで会えず、先日のデビルマラニックでご一緒した「つるさん」や「ハービーさん」にご挨拶してから、8時20分頃から スタートの整列に並び始めました。
つくばマラソン会場。今年は気温10℃ほどの曇りで、絶好のコンディション。 |
後ろのほうのブロックはスタート時の混雑が緩和したようですが、先頭のAブロック・Bブロックにとっては、いつもと同じスタート。
今回はグロスタイムでもサブ3を達成したかったので、私はAブロックですが、ブロックの中でもなるべく前のほうからスタートするため、早めに並びました。
レース展開
0km〜5km 20:10 (4:02/km)
1km 4:05
2km 3:58
3km 4:12
4km 3:59
5km 4:03
9時に第1ウェーブがスタート。早めに並んだおかげでスタートロスは4秒で済みました。
しばらくガーミンを見ながら、ペースが4分15秒/kmまで上がったらそのペースで維持しようとします。今日は体調も良く、感覚的に楽な状態で最初の1kmを4分5秒で走れました。
この調子ならサブ3ができそうだと感じつつ、2kmは3分58秒。周りにつられてペースを上げすぎたと思い、落とそうとして3kmは4分12秒。しかし、一旦ペースを落としてもまた上がってきてしまい、5km通過は累計20分15秒。
5km〜10km 20:24 (4:05/km)
6km 4:11
7km 4:03
8km 4:01
9km 4:05
10km 4:08
さすがにこのペースでは最後までもたないと思い、5km過ぎにある陸橋の登り坂を利用して再びペースを落とし、4分15秒ペースを体に覚えさせようとしました。
それでも、7km過ぎにはまたペースが戻ってきてしまいます。
しばらくは前回までと同じコース。(試走時に撮影) |
10km〜15km 20:18 (4:04/km)
11km 4:05
12km 4:02
13km 4:01
14km 4:04
15km 4:02
これまで快走できた勝田や北海道のレース展開を思い出してみると、数字ではなく、感覚で、このペースなら楽なので最後までもつだろうというペースで走ってきました。
今回は4分/kmあたりが感覚的に楽なペースだったので、数字で考えると無茶なペースなのですが、感覚を信じてこのまましばらく様子を見ることにしました。
結果として今回は成功だったのですが、Qちゃんから「10kmの魔物に注意!」と言われていたことをすっかり忘れています…。10km過ぎで「今日は調子がいいぞ?」と思っても、そこでとばすと後半にツケがくるという話があり、自分の経験上もその通りだと思っていたのですが。
15km〜20km 20:03 (4:01/km)
16km 4:02
17km 3:58
18km 4:01
19km 3:59
20km 4:01
畑の中を走るフラットな区間。晴れていれば暑さが気になりそうですが、今回は曇りで走りやすく、一定ペースを淡々と刻んでいきました。
18km過ぎから新コースに入るが、新旧どちらも畑の中の平坦な道。(試走時に撮影) |
20km〜25km 19:48 (3:58/km)
21km 3:58
22km 4:00
23km 3:58
24km 3:59
25km 3:53
ハーフ通過は、計測ポイントの時計表示で1時間25分19秒。
先月、やっとの思いで出したハーフの自己ベストから30秒遅いだけで走りました。この時点でも感覚的には全然楽なので、サブ3を確信しました。
過去のレースの経験から、ハーフ通過の時点で感覚的にこれくらい体力が残っていれば後半ペースを上げても最後まで走り切れるとわかっていたため、ギアを1段上げました。
ハーフ以降は、ずっと3分50秒~4分00秒程度を維持。
これまでフルで出したことのないスピードのため、どこかで突然止まるかもしれないと心配しましたが、ゴールするのが楽しみで仕方なく、そのまま走り続けました。
給食のチョコシューでカロリー補給。
21kmから再び幹線道路に戻る。幅が広く走りやすい。(試走時に撮影) |
25km〜30km 19:39 (3:56/km)
26km 3:51
27km 3:53
28km 3:54
29km 4:00
30km 3:58
新コースで初めて走ることになった道。
フラットなつくばで唯一細かいアップダウンがある区間ですが、1回の標高差は5〜10m程度でそれほどでもなく、むしろ下りをきっかけに一時は3分50秒/kmまでスピードが上がり、全区間で最速の5kmになりました。
手元のガーミンでスタートからの平均ペースが次第に4分0秒/kmに近づいていき、このまま1km3分台を維持できれば2時間50分も切れるかもしれないと意識してきました。ただし、今日の目標はあくまでサブ3なので、50分は切れれば儲けものという程度に考えます。
28km過ぎの折り返し手前でバナナをモグモグ。
30km〜35km 19:46 (3:57/km)
31km 3:55
32km 3:58
33km 3:55
34km 3:59
35km 3:53
30kmではまだ余裕でしたが、35kmが近づいてくると少しずつ辛くなってきました。
感覚的には少しペースを落としたつもりでしたが、実際は4分/km以内を維持していました。
28km過ぎの折り返し手前でバナナをモグモグ。
25km付近に細かいアップダウンはあるが、緩やかでスピードが出やすい。(試走時に撮影) |
27km過ぎに一部細い道。(試走時に撮影) |
31km 3:55
32km 3:58
33km 3:55
34km 3:59
35km 3:53
30kmではまだ余裕でしたが、35kmが近づいてくると少しずつ辛くなってきました。
感覚的には少しペースを落としたつもりでしたが、実際は4分/km以内を維持していました。
30km過ぎで再び畑の道になり、正面に筑波山。(試走時に撮影) |
36km〜40km 19:45 (3:57/km)
36km 3:58
37km 3:54
38km 4:00
39km 3:50
40km 4:05
このあたりになると周りの人のペースが落ちてきますが、3時間15分ペースだった頃と比べて落ち込む人の割合が多いように感じました。また、人の数も過去のレースと比べて少なくなってきたように思います。これがサブ3の風景なんだと実感してきました。
ペースは上げられないですが、落ちもせず、維持しながら走っていきます。
38km過ぎで、裸足の人を抜かしました。本来は靴につける計測チップを紐で足首につけていました。裸足だけでもすごいのに、この時間でここにいるということは2時間50分を切れそう。世の中にはとてつもない鉄人がいるものです…。
36kmの陸橋を登ると、もうすぐ筑波大学。(試走時に撮影) |
筑波大学構内に戻り、T字路を左に曲がって第2折り返しまで往復約2kmの道に入ります。その入口でクラブのコーチ2人が応援してくれていました。
今回は3時間が目標と話していたため、「あれ?もう来たぞ?」と驚いたような顔で見つけて頂いた後、喜んだように「早いですよ!」と声をかけて頂きました。早く折り返して帰ってきたいという思いで元気が出て、39kmまでは再びペースが上がりました。
41km 4:02
42km 3:58
40km通過は2時間39分58秒。
残り2.195kmを10分で走れば2時間50分が切れるとわかって安堵すると同時に、足も呼吸もまだ無事なのですが、急にエネルギーが切れたようで脱力しました。
今回は軽量化のために初めてポーチをつけず、ジェルなしで走れるか試してみたため、その影響が出たと思われます。
そんなタイミングで、往復入口のT字路のところで応援していたクラブのコーチから「50分切れますよ!」「最後は腕振り!」と再び声をかけて頂き、残り2kmは大失速だけはしないように必死で腕を振りながら走り、結果として最後までペースを落とさずに維持できました。
ラストは筑波大学構内。(ゴール後に撮影) |
そして見えてきた、筑波大学陸上競技場のゴール。
これまでずっと憧れだったサブ3。
それどころか、その先の目標にしようと考えていたサブ50(2時間50分切り)も同時に達成できそうというのが実感できていませんでしたが、ゴールの時計に2時間48分台が表示されているのを見たら急にうれしくなってきて、最後は笑顔でゴールできました。
ラップタイム一覧。自己ベストを更新するときはいつもネガティブスプリット。 |
下りなどで一時的にペースアップしているが、全体的にはほぼイーブン。 |
グロスタイム 2:48:39
ネットタイム 2:48:35 (4:00/km)
前半ハーフ 1:25:14 (4:02/km)
後半ハーフ 1:23:20 (3:57/km)
1月に勝田で出した3時間08分47秒から10ヶ月で、いっきに自己ベストを20分以上更新。
また、後半ハーフは1時間23分20秒で、非公認ですがハーフの自己ベストも1分以上更新。通算でもフルなのにハーフの自己ベスト(4:01/km)より若干ペースが早く、謎の持久力が発動しました。先月のハーフは決して手を抜いた訳でなく、必死に出したタイムだったのですが…。
ゴール後
エネルギーは尽きそうでしたが、足と呼吸はまだ余裕があり、ドリンクの支給や完走証の発行にきちんとした声でお礼が言え、靴の計測チップも自分で普通に外せました。
筋肉痛もほとんどなかったので、そのままコース終盤を歩きながら応援し、40km過ぎのT字路で応援してくれていたコーチに挨拶して帰りました。
初めてサブ3する時を想像すると、必死に走って最後は倒れるようにゴールする姿をイメージしていたのですが、走り終わってみるとあっけないほど楽でした。実際に心拍数も終始155程度で推移しており、過去のレースと比べると数字の上でも楽に走れています。
このことを後で別のコーチに話すと、「恐らくゾーンに入っていたのでは?」とのことでした。
コース終盤を歩きながら応援 |
M高史さん発見!T字路は38kmと40kmを同時に応援できるポイント。 |
レースを振り返って
マラソンというスポーツにまぐれはないと思っていましたが、今回は自分の実力以上のタイムが出た奇跡だったと思います。
快走の要因は自分でもよくわからないのですが、次のような点だったのではないかと考えられます。
- つくばの新コースはフラット基調だが適度に細かいアップダウンもあり、スピードが出やすい高速コースだった。舗装の状態もよかった。
- Aブロック先頭近くからのスタートで、最初から周りのランナーのペースで運んでもらえた。
- 曇りで日差しがなく、11月としては涼しい気温で走りやすい気象条件だった。
- クラブに入会したことで知り合いが増え、沿道で応援してもらえたことが力になった。
- 北海道マラソン完走を目指して真夏も走り込んだことで、基礎力が向上するとともに、早い時期からレースモードになることができた。
夏は走り込んだといっても、夏のマラソンを完走することだけに専念して普段のペースからキロ30秒~1分程度落として走っていたので、シーズン中に自己ベストを更新するための練習とは別物だと思っていました。
しかし、実際に10月以降は急激に走力が伸びたので、ゆっくり長い距離を走り込んで基礎力を向上させることの重要性を実感しました。
目標を達成した今、次の目標をどうするか決めかねている状態ではありますが、今後も上を目指してランニングを楽しんでいきたいと思います。
次回の勝田で、実力だったのか、それともまぐれだったのかわかるかな…。
走り始めてからの総走行距離ちょうど10,000kmで初サブ3達成。 |
翌日の疲労抜きに千葉をジョグ。筋肉痛が全然なく普通に走れてしまう。 |
今回の装備
- シューズ: Nike Air Zoom Streak 5
- サングラス: Oakley Custom Flak Jacket - Ice Iridium
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