2016年5月8日日曜日

第26回 仙台国際ハーフマラソン

ハーフとしては国内最高峰の大会、仙台国際ハーフマラソン。昨年に続いて今年も出場し、杜の都を駆け抜けました。

杜の息吹を感じながら。


出場のきっかけ


仙台国際ハーフマラソンは、昨年の2015年にも出場しました。これまで5月は暑くなりそうなので敬遠していましたが、緑やビルの木陰を意外と快適に走れて当時の自己ベストを出せました。また、Aブロックはかなり競技性が高そうな大会だったため、今年は陸連登録をして再び出場することにしました。

もちろん、春の東北旅行での旅ランも兼ねています。

また、ここのところ、なぜかハーフよりもフルのほうが早い逆転現象が起きていました。そのため、最低でもハーフの自己ベスト(1時間24分41秒)を更新、なるべくフルのハーフ通過タイム(1時間23分18秒)よりも早く走り、できれば1時間20分を切りたいと考えて、今回はタイム狙いで走ることにしました。

レース当日


快晴で、風はやや強く、気温の上昇が心配されそうなコンディションになりました。

やや寝坊し、仙台といえば半田屋で朝食をとりますが、食べ過ぎてしまい重い体になってしまいました。

半田屋で朝食。レース前に食べ過ぎる。

宮城野原駅前ではレースの準備中。今年も帰ってきた。

スタート1時間半前の8時30分頃に会場入り。宮城野原公園の全体が大会会場ですが、陸上競技場内は登録の部(Aブロック)専用になっています。

Aブロックの参加資格は、陸連登録をしていて、ハーフ1時間40分またはフル3時間40分以内の記録を持っていること。もともとタイムは問題ないですが、昨年は陸連登録が間に合うかわからなかったので、今年は初めてAブロックとして陸上競技場に入りました。

仙台市陸上競技場。

入場にはAブロックのナンバーカード提示が必要。

陸上競技場の屋内に入る。

陸上競技場の屋内を利用でき、またトラックでアップを行うこともできたので、レース前を快適に過ごすことができます。給水所では紙コップでヴァームも配られていました。荷物預けも屋内なので、今日は快晴ですが雨の心配はありません。

スタート前は屋内で待機できる。

トラックでウォーミングアップも。

給水はヴァームが支給される。

青空と、青いトラックが気持ちいい。後でゴール地点になる。

もう少し早く来て陸上競技場を活用すればよかったのですが、Aブロック専用といえども陸上競技場は大勢のランナーがいて、遅い人は1時間40分であることを考えるとAブロックの中でも前のほうからスタートしたくなり、整列開始の9時05分からスタート地点に並び始めました。

荷物を預けてスタート地点に出陣。

スタート前


昨年はスタート前に直射日光で体力を奪われましたが、今年はちょうど街路樹の日陰に並べたため、暑さは和らぎました。

次第に大勢のランナーが並び始めてきます。

9時50分に車いすの部がスタートし、スタート10分ほど前になって招待選手や海外選手が先頭に整列してきました。テレビで見るようなトップ選手を目の前で眺めることができて感激しました。

川内優輝選手はどんな装備をしているか観察したら、時計は自分と同じGarminの620を使っていました。また、東洋大の選手はどんなシューズを履いているのか観察したら、自分と同じNike Air Zoom Streak 5を履いていて、このシューズでも性能を引き出せばキロ3分台前半で走ることができるとわかりました。

海外選手は川内選手と記念撮影をしていました。国際レベルでも人気があるようです。

スタートが近づき、スターターの仙台市長が壇上に登りました。昨年は号砲がフライングしたため「フライングするなよ~!」と声が聞こえてきて、「頑張りまーす!」と答えてました。

10時05分の号砲が近づくと、Aブロックの先頭は緊張した雰囲気に包まれてきました。

コースは昨年同様、宮城野原公園前をスタートして仙台駅西側の市街地を走り、後半は東側を折り返して仙台市陸上競技場に戻るルートです。7kmまでは登り基調、13kmまでは下り基調で、以降はほぼフラットになります。



レース展開


0km~5km 19:23 (3:53/km)

1km 3:39
2km 3:55
3km 3:51
4km 4:06
5km 3:52


スタートロスは1秒。今年はトップ選手の後ろから勢いよくスタートできました。

最初は、川内優輝選手に着いていってみました。トラックインターバルのペースよりは楽に感じられましたが、当然自分にはハーフを走りきれるペースではないため、ペースを落としていき、すぐに先頭は見えなくなってきました。

川内選手を追いながらスタートダッシュ。 ©allsports.jp


最初の直線を右折して新寺通に出て、最初の1kmはスタート後のダッシュもあり3分39秒。新寺通では緩やかな登りが続きますが、スタート後の勢いで2kmも3分55秒で登りました。昨年はこのあたりは渋滞だったため、Aブロックになったことで序盤はいい流れになりました。

一方、気温の高い5月でスタート前に1時間並んでいたため、昨日の前日祭で高橋尚子さんが言っていたとおり、並んでいる間に喉が渇いていることを感じました。来年以降は、スタート前に紙コップで水分をとりながら並び、最初の給水所で捨てるようにしようと思いました。

東北本線のガード下をくぐり、奥州街道ではビル風のためか風が様々な方向から吹いてくるように感じました。五橋を過ぎて大通りに入り、4km手前で最初の給水所があります。少しペースを落として水分補給をしました。

青葉通りで緑のトンネルを抜け、大町の交差点を過ぎ、広瀬川の大橋に向かって下っていくと5km地点になります。

5km~10km 19:56 (3:59/km)

6km 4:05
7km 4:01
8km 4:04
9km 3:57
10km 3:49


青葉通りを過ぎると日差しを遮るものはなく、暑さを感じました。また、スタート後にダッシュしたせいか、あるいは水曜に印旛沼マラニックで58kmを走ったせいか、このあたりから足にあまり力が入らなくなってきました。大橋を渡ると再び登りになることもあり、少しペースが落ちました。

東北大の横を過ぎて仙台西道路から再び広瀬川を渡って登っていきますが、吐く息から水分が渇いていることを感じ、やや危険な予感を感じました。

坂を登り終わり西公園通りに入ると、折り返してきた先頭の選手とすれ違いました。先頭はチェボティビン選手が独走しており、その後ろを第2集団の日本人選手が続き、少し遅れて川内選手が走っていました。

7km手前の給水所で水分を十分にとり、ハイライトの定禅寺通り往復に入ります。日陰の中を快適に走れますが、涼しさをペースアップではなく体力回復のために使い、ラップタイムは4分を超えるようになってしまいました。このままでは、またフルのハーフ通過より遅くなってしまいそうです。

しかし、昨年は9km過ぎからペースが上がったので、そこまでの辛抱と思って走っていきます。

9km過ぎで青葉通りを戻っていきますが、最初は日差しが強く、近くのランナーが「暑い!」と叫んでいました。しかし、少し進むと緑やビルの日陰で涼しくなってきます。

10km~15km 19:42 (3:56/km)

11km 3:51
12km 4:00
13km 3:57
14km 3:57
15km 3:57


青葉通りを右折して大通りに入り、10km過ぎで、昨年同様に高橋尚子さんがハイタッチをしてくれていました。「みんな早いよ!頑張って!」と応援してくれていたので、「ありがとうございます!」とお礼を言いながらハイタッチ。今年も元気をもらい、10km過ぎはペースが上がりました。

(そんな瞬間を撮って頂いたので、今回はallsportsの写真を買っちゃいました。)

Qちゃんとハイタッチ! ©allsports.jp


その後の給水所では、水とスポーツドリンクに加えてスポンジがあります。昨日の高橋尚子さんの話で「足の筋肉を使っているところを冷やすといい」という話があり、今回はふくらはぎに疲労を感じていたので冷やしたいですが、走りながらでは手が届かないので、代わりにふとももを冷やしながら走りました。

12km手前から新寺通の下りになります。昨年は下りをペースアップに使えましたが、今年はやはり足の力が入らず、体力回復に使ってしまいました。

13km手前で左折し宮城野原公園外周の道路を走ります。14km手前の給水所で再びスポンジがあり、頭や首を冷やしました。

15km~20km 19:42 (3:56/km)

16km 3:54
17km 3:59
18km 3:51
19km 3:55
20km 4:02


15km手前からは往復6kmの折り返しコースになります。昨年は先頭の選手が通過した後でしたが、今年はまだ通過していません。

15km過ぎの陸橋を登っていくと、先導のパトカーがアナウンスをしながら走ってきて、頂上あたりで先頭の選手とすれ違いました。先頭は今井正人選手に代わっていました。そのすぐ後ろを2位の選手が追っています。テレビで見るようなトップ選手のスピードを目の前で感じることができ、感激しました。

先ほど先頭だったチェボティビン選手は少し遅れており、その後ろを川内選手が続いていました。

自分もラスト6kmなので、最後の頑張りで走っていきます。陸橋を下り終えると、妙に楽に感じました。これはきっと追い風だろうと思いつつ、日差しの暑さを感じます。確かに暑くて辛いですが、フル後半と違って体力は尽きている訳ではなく、まだ体は動けるので、我慢しながら走っていきました。

卸町で木陰を走り、折り返して再び新寺通に戻ると、予想通り向かい風となりました。しかし、猪苗代湖かすみがうらほどの強風ではないので、前傾姿勢をとりながらラストを走っていきました。

周りのランナーのペースは落ちてきており、まだ20kmも走っていませんが、フル30km以降のようにごぼう抜きで走っていきます。

20km手前で再び陸橋のアップダウンがあり、向かい風も加わってペースが落ちますが、残り1kmなので踏ん張って、高橋尚子さんから言われた坂道の走り方「私は小猿」「私は小石」を意識しながら走っていきました。

20km~21.0975km 4:04 (3:42/km)

21km 3:45


陸橋の20km地点を過ぎ、残り1.0975kmでは「これは1kmインターバル」と考え、残りの体力を気にせずにペースアップしていきました。宮城野原公園に戻り、最後の陸上競技場に入ってからは400mインターバルのつもりでさらにペースを上げて、多くのランナーを抜かしながらゴールに駆け込みました。

最後は仙台市陸上競技場のトラックを走ってゴール。

グロスタイム 1:22:48
ネットタイム 1:22:47 (3:55/km)

ログ。最初と最後だけペースアップ。

ラップタイム一覧。結局フルとあまり変わらない。


レースを振り返って


ハーフマラソンの自己ベストを猪苗代湖以来で更新し、フルのハーフ通過タイムよりも早く走ることができました。しかし、佐倉のハーフ通過と比べて30秒しか早くないため、やはり自分はハーフが苦手で、スタミナに偏っているランナーであることを感じました。

また、暑さについては辛く感じて多少の影響は受けたと思いますが、ハーフであればエネルギーが尽きることはないため、それほど大きな影響を受けることはなく走りきれました。

1月から続いてきたレースの連戦(勝田静岡佐倉かすみがうら)もこれでひと段落し、次は8月の北海道マラソンとなります。

今後はスタミナだけでなく、弱点のスピードも鍛えていき、秋以降のシーズンでもう一段高い場所を走れるようになりたいと思います。

レース後


しばらく陸上競技場のトラックでゴールするランナーを応援していました。トラック内側の芝生を裸足で走りながら大声で「90分切りましょう!」と応援しているランナーがいると思ったら、川内優輝さんでした。ゴール後も一般ランナーと積極的に交流してくれる姿に好感を感じます。

トラックでゴール直前のランナーを応援。

川内優輝さんがトラック内側の芝生を走って応援していた。

会場を後にし、前日祭で食べた仙台麻婆やきそばが結構おいしかったので、昨日店を出していた「紅龍」に行こうと思って、地下鉄に乗り大町西公園駅に移動しました。

仙台市陸上競技場を後にする。また来年も来たい。

連坊駅から地下鉄東西線で大町西公園駅に移動。

電車を降りて青葉通りに出ると、先ほど走った道はもう祭りの後で、日常の風景になっていました。

先ほど走った青葉通りはすっかり日常の風景に。

歩いて店に行くと、なんと日曜は定休日! 検索すればわかることなのですが、レース後でそこまで考えが及びませんでした。

中華飯店紅龍。日曜は定休日。

仙台マーボー焼そばを食べたかった…。

近くには萩の月で有名な「菓匠三全」の大町本店があり、歩いていってお土産を買いました。店内に入るとお茶を出してくれ、コーヒーも飲めるので、せっかく同じものを買うなら本店に買いに来るのもよさそうです。

菓匠三全本店。土産を買い、お茶を飲んで一休み。

他に麻婆やきそばが食べられる店はないか検索し、勾当台公園近くの「美香園」で食べられるとわかったので、歩いていって食べました。またひとつ、仙台に来たら食べたい料理ができました。

定禅寺通りも祭りは終わって日常の風景。少し寂しい。

広東飯店美香園へ。

昼食に仙台マーボー焼そば!

食後はJR仙石線で宮城野原に戻り、レースの疲れを癒すために蔵王温泉に向かいました。強酸性の湯で、ゆっくり入ると疲れが取れます。

仙台駅方面に歩いていく。

あおば通駅からJR仙石線で帰る。

蔵王の山の上は、仙台の暑さが嘘のように寒い。

蔵王温泉。強酸性の湯で疲れを癒す。

明日は裏磐梯の桧原湖を走ってから帰ります。

7 件のコメント:

  1. は、はええ…!
    マラニックからの回復もはええ!!

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    1. ありがとうございます。

      普通は(ハーフ×2)+10分がフルのタイムの目安と言われているので、逆算するとハーフは1時間20分を切れてもおかしくないのですが、及びませんでした。

      そんな訳で、自分としては「スピードがない」という悩みを感じてしまいます。まあ、サンダルでも私の全速力より早い人を目の当たりにしたということもありますね。

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  2. よし!
    来年は100kmにしとこう!!!
    (ハンデ)

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    1. 言い訳になってしまいますが、思ったより足の力が入らなかったのは、やはり水曜の影響かなと思ってしまいます。

      なので、来年は10kmにしておいて、一緒に仙台ハーフ最初の1kmだけ川内選手を抜かしてみませんか?とアカインバーにお伝えください。

      ちなみに、1kmが3分を切れれば狙えると思います。

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    2. …と誘いつつ、仙台はちょっと遠いですね。アクアラインで狙ってみましょう。

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  3. 凄いスタミナですね。そして麻婆焼きそば美味しそう!
    私野生の力を取り戻しましたので、靴でもあんまりかわりません。
    スタミナ不足は自覚してますが、今はスピードを磨いてます。
    1㎞を2分台で走れれば4分ペースはジョグみたいなものかもしれないし…。

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    1. マラニックでも感じましたが、靴と変わらないスピードが出せるとは、野生の力恐るべし…。

      普段からキロ4分で走っていると、キロ4分15秒が楽なジョギングに感じるようになるので、スピードを鍛えるのはいい練習だと思います。もちろん3時間走り続けられるスタミナが前提ですが、よーじさんなら問題ないでしょう。私は暑くなってきたので、もう日常的にそんなペースは出せませんが…。

      マーボー焼そばは、焼きそば(味なし)の上に麻婆豆腐をかければ自炊できそうなので、今度やってみようと思います。無論、仙台に行ったらまた食べます。

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