2016年11月20日日曜日

第36回 つくばマラソン

昨年、初めてサブ3を達成したつくばマラソン。1年間の成長を確かめるために今年も出場しました。



出場の抱負


つくばマラソンは4回目の出場で、フルを走るようになってから毎年エントリーしています。

マラソンを走る方ならよくご存知だと思いますが、ほぼフラットな高速コースで好記録が出しやすい人気の大会で、エントリー時は受付開始と同時に行われる熾烈なクリック合戦でも知られています。今年は運良く20時00分00秒ちょうどにクリックできたのか、一瞬でエントリーできました。0.1秒でもタイミングが遅れるとアクセスの順番待ちにはまります。

私の場合は暑さが苦手で11月の気温ではベスト更新を狙いにくいのですが、曇りで涼しくなれば走りやすいこと、近くて参加しやすいことから、冬のシーズンが始まる前に毎年出場することにしています。

また、昨年は涼しい気温と夏の練習の成果が重なり、自己ベストを20分以上短縮して2時間48分35秒でゴールし、初めてサブ3を達成した思い出のある大会です。

昨年のつくばマラソン以降、7回連続でサブ3を達成中で、北海道アクアラインなど厳しいコンディションでも安定してサブ3で完走できるようになりました。今年も夏に走り込んだので、あれから1年間の成長を確かめることを目的に出場しました。

次の目標である2時間40分切りへの足掛かりに、まず今回は2時間45分以内を目標にしたいと考えていましたが…。

レース前


11月に入ってから涼しい気温が続いていましたが、レース当日は晴れて気温が高くなる予報になりました。昨年は曇りで涼しかったですが、日差しがあると気温以上に暑く感じそうです。

暑さが苦手な私は今回は自己ベスト更新は狙わないことにして、次のレースに向けた練習と位置づけました。フル後半のスタミナを養成するために、水曜と木曜に2日連続で25kmを走って疲労を蓄えます。

レース当日


昨年同様、朝7時頃に会場の筑波大学に入りました。

朝方は8℃で霧もかかっていましたが、ゴールする12時頃には17℃まで上がる予報です。

昨年は自己ベスト更新(あわよくば初サブ3)を狙っていたのでスタート前はピリピリしていましたが、今年は練習にしたので、会場内をのんびり歩きまわって風景の写真を撮っていました。

Aブロックのスタート地点を下見。

42km地点。つくばの距離表示は1km毎に謎のメッセージつき。

筑波大学陸上競技場のゴール地点。

荷物預けなどのあるレース前の待機場所は大学の運動広場ですが、昨日の雨で地面の土がぬかるんでおり、シューズが泥で汚れてしまいました。

待機エリアは雨の影響でぬかるんでいた。

8時からクラブの拠点でミーティングを行い、荷物を預けてからスタート地点に向かいます。

テント設営エリアで一休み。

今年はグロスタイムでの自己ベスト更新を狙わないので、のんびりトイレに並んでから整列したら昨年よりも後ろのほうになりました。偶然、同じクラブの人たちも近くに並んでいたので、話しながらスタート前を過ごしました。

昨年同様、つくばマラソンではウェーブスタートが採用されブロック毎に時間差でスタートになり、後方のブロックには恩恵が大きいと思いますが、Aブロックのスタートは他の大会と変わりません。

つくばのAブロックは基準が3時間30分以内と緩いため、周りには3時間30分近くかかるであろうナンバーの人も結構いました。記録は狙わないとはいっても、スタート後しばらくは様々なペースのランナーが混在することになりそうです。せっかくナンバーは自己ベストタイム順になっているので、北海道マラソンのようにブロックの中でもベストタイム10分刻みで整列場所を細分化してもらえるとよりスムーズにスタートできると思うのですが…。

コースも昨年と同様の、2015年大会からの新コースです。筑波大学をスタートした後、つくば郊外を周回して大学に戻ってくるルートです。



ここのところ、先月のアクアラインや今月の天童などあまり調子が良くなかったので、今回は昨年同様に前半ハーフを85分程度(4:00/km)で入って体調や気温の様子を見ながら、後半はペースを上げられるようであれば上げられるところまで上げるつもりでスタートしました。

レース展開


0km~5km 19:55 (3:59/km)

1km 4:10
2km 3:54
3km 4:00
4km 3:58
5km 3:52


スタートロスは16秒。スタートしてからも周りはペースの遅いランナーが多く、しばらくは自分のペースで走れませんでした。今回はタイムを狙わないとはいえ、整列するのが遅すぎたようです。

最初の1kmは4分10秒かかりましたが、2kmまでには少し空いてきて、3:54/kmまで上がりました。あまりオーバーペースになっても良くないので、3km以降は意識して4:00/kmまで抑えます。

5km~10km 19:56 (3:59/km)

6km 4:00
7km 3:58
8km 3:59
9km 3:58
10km 4:00


筑波大学構内を出て、西大通りから東大通りを走っていきます。幹線道路を同じような感覚で走り続けられる区間なので、1km毎にラップを確認すると自分でも驚くくらい正確なイーブンペースで走れました。

10km~15km 19:46 (3:57/km)

11km 3:59
12km 4:02
13km 3:55
14km 3:53
15km 3:57


東大通りを左折して、つくば郊外の田園地帯に向かって走っていきます。

昨年は40km地点でバテてしまったため、今回は対策にジェル2本と粉ヴァーム2本をスパイベルトに入れて走っており、12km地点の給水所で粉ヴァーム1本、14kmの給水所でジェル1本を補給し、給食のバナナも食べました。

今年の静岡マラソンで編み出した技ですが、水のコップに粉ヴァームを入れ、袋でかき混ぜてから飲みます。これをキロ4分で走りながらやっていますが、スタート前にクラブの人に話したら驚かれました…。

12kmの給水で遅れたのかラップが4:02/kmに落ちたため、少し上げようとしたら反動で3:55/kmまで上がりすぎてしまいました。

15km~20km 19:54 (3:59/km)

16km 3:56
17km 4:03
18km 4:00
19km 3:58
20km 3:58


畑の中の幹線道路を南に向かう区間です。晴れて日差しが正面になると暑くなるのではと心配していましたが、霧から薄曇りが続いていて、思ったほど日差しを強く感じずに走れました。

再び3:59/kmまで落として淡々とイーブンペースで走っていきます。早起きで眠かったので寝ようとしましたが、走りながらではうまく寝られませんでした。

20km~25km 19:45 (3:57/km)

21km 4:00
22km 3:58
23km 3:53
24km 4:00
25km 3:54


ハーフ通過は1時間23分49秒。4:00/kmを基準に少し余裕を持って走ったので、昨年より1分強早く通過になりました。

昨年はここで体力の消耗をほとんど感じなかったのでペースを上げました。今年も上げられそうか体の状態を確認します。気温のせいか昨年ほどの元気な状態ではありませんが、アクアラインの中間点よりは余裕があったため、3:57/km程度まで少しペースを上げました。

ハーフまでは同じくらいのペースで走るランナーの集団が多かったですが、ハーフを過ぎると急に人の数が減ってきました。昨年もそうだったので、ハーフを区切りにしてペースを落とすランナーが多いのでしょうか。

24kmの給水所で粉ヴァーム投入。

25km~30km 20:01 (4:00/km)

26km 3:58
27km 3:58
28km 4:04
29km 3:59
30km 4:02


ほぼフラットなつくばのコースで唯一細かいアップダウンのある区間です。といっても傾斜は緩く標高差も1回10m程度なので、昨年は下りをきっかけにペースが上がって最も早く走った5kmになりました。しかし、昨年40kmでバテたのはここでペースを上げすぎたことも原因だと考え、今年は意識してペースを抑えました。

また、今回は新しいレース用のシューズを試していますが、ソールが薄いせいか足への負担が昨年より大きく、このあたりから腸腰筋に痛みを感じてきました。今のところ痛いだけでペースは維持できますが、給水所では重点的に水をかけながら走りました。

28kmの給水所で最後のジェルを投入。

30km~35km 20:26 (4:05/km)

31km 4:00
32km 4:11
33km 4:04
34km 4:09
35km 4:02


25km~30kmでは意識的にペースを落としていましたが、このあたりから体力が尽きて辛くなってきました。昨年は40kmで同じようになったので、今年は早めの補給を心がけてきましたが、それでもこんなに早く壁が来るとは思っていませんでした。

気温のせいか、シューズの負荷が大きいのか、あるいは今週走りすぎのせいなのかは判断できませんが、今回は練習が目的なので、この辛さが自分を成長させてくれるはずと考えて受け入れることにしました。

31km過ぎから北に向かって畑の中を走りますが、北の筑波山から吹く「筑波おろし」の向かい風を感じてペースが4:11/kmまで落ちました。猪苗代湖霞ヶ浦で経験した強風に比べれば全然弱いですが、今の体力ではきつく感じます。

その後、コースが東向きに代わってもペースはあまり回復せず、30kmを境に平均ラップが急に落ちてしまいました。まるで30km地点で「激落ち君」に変身したかのようです。

このあたりで応援してくれていたコーチに後から聞いたら、「まるでジョグのように淡々と走っていた」とのことです。

35km~40km 20:26 (4:05/km)

36km 4:10
37km 3:57
38km 4:05
39km 4:04
40km 4:10


ハーフ地点では昨年より1分以上早く走っていましたが、35km地点では23秒差に縮まりました。

35km地点で2時間50分を切るために残りはどの程度のペースが必要か計算すると、4:10/km程度が必要なようです。しかし、1kmラップは4:10/kmかかることもあり、どんどんタイムの貯金が減っていき、追われるような感覚で走りました。

アクアラインでも終盤は3時間がギリギリの展開となり、走り終わった後に振り返ると達成感があるのですが、走っている最中は精神衛生上よくないです。そのため、あまりラップを気にせず走れるペースで走ろうと思い、ラップの確認は1km毎をやめて5km毎に行うよう切り替えました。

38km過ぎで筑波大学構内に戻り、昨年同様折り返し区間の始まる三叉路でクラブのコーチが応援してくれていました。「○○さんが少し先にいるから追いかけて!」と言われましたが、現状のペース維持が精いっぱいで、上げると最後までもつかわかりません。

39km過ぎで折り返しますが、折り返し地点までが昨年よりも長く感じました。


40km~42.195km 8:46 (4:00/km)

41km 4:04
42km 4:01
42.195km 0:41 (3:30/km)


40km通過は2時間40分09秒。昨年より11秒遅く、ついに昨年の自分に抜かされてしまいました。

折り返し区間は終わり、スタート直後のコースをゴールに向かって戻っていきます。

41km地点の陸橋の登りはピッチ走法に切り替えてあまり心拍数を上げないように走り、登りが終わってから残り1kmは残りの体力を気にせず走るようにしました。

42km地点を過ぎると筑波大学陸上競技場に入っていきますが、前に数人のランナーがいたので最後に抜かそうと思い、普段ペースを上げるときはストライドを伸ばしていますが、それだけの力が足に残っていなかったので、ピッチを早くしてペースを上げました。

初めて試すピッチ走法でも意外とペースを上げられ、ラストの195mは3:30/kmまで上がりました。そんな余力が隠れていたならもう少し早くラストスパートを始めればよかったですが、それがなかなかできないのもフルマラソン終盤の難しさです。


グロスタイム 2:49:11
ネットタイム 2:48:55 (4:00/km)

前半ハーフ 1:23:49 (3:58/km)
後半ハーフ 1:25:06 (4:02/km)

ラップタイム。今年は30km以降で落ちてしまった。

レースを振り返って


3月の佐倉以来8か月ぶりに2時間50分を切れましたが、佐倉の自己ベストから2分、昨年のつくばと比べても20秒遅くなってしまいました。しかし、晴れて気温が上がってきても2時間50分を切れたのは初めてなので、コンディションの割には健闘できたのかなと思います。

今年度では初めて2時間50分を切れたので、北海道マラソンでB-1ブロックからスタートする権利を1年間延長できました。

とはいえ、目標の2時間40分にはまだほど遠く、昨年のように夏の走り込みで急成長するまでには至りませんでした。やはり昨年と同じ練習をしていては昨年と同じような結果になるようです。さらに上を目指すためには、もう少し工夫する必要があると感じました。

また、30kmで体力が尽きてしまったことも課題です。私はスタミナは十分でスピードが弱いと思って今期はスピード系の練習を重視してきましたが、やはりスタミナと両輪で成長させたほうがいいと感じました。次の勝田に向けて2か月間の練習に取り組もうと思います。

今回で8回目のサブ3になります。勝田でリーチをかけ、京都で念願の10回連続を達成したいです。

レース後


昨年は2時間48分台でゴールしたらガラガラでしたが、今年はランナーの数が多く感じました。今年から福岡国際マラソンの参加資格が2時間35分と厳しくなったため、本来は福岡国際に出ていたランナーが流入してきているのではと思われます。実際、昨年とほぼ同じタイムですが順位は50位ほど下がりました。

(ちなみに、つくばの記録証には速報順位が載っていません。ウェーブスタートなので、後からスタートした人のほうがタイムは早いかもしれないからです。そのため順位は後日Runnetで確認しました。)

完走証を受け取ってからクラブの拠点に戻り、他のメンバーとお互いの結果を報告し合ってから、コースを逆に歩きながら沿道で応援しました。

ゴール後、コース終盤の沿道で応援。

陸上競技場入口。先ほどはここからラストスパート。

大学構内の周回道路を逆走しながら応援。

理由はよくわかりませんが体が猛烈に肉と油を欲していたためローソンでフライドチキンとフランクフルトを補給。

筑波大学の周回道路を1周してから帰ろうとすると、偶然おっさんランナーさんと1年ぶりにお会いすることができました。再び変態マラニックに同行させて頂きたいと無理やりお願いして、帰路に着きました。

来年は快走したいと願い、筑波大学を後にする。

家に帰ってから泥で汚れたシューズを洗いましたが、筑波大の泥は頑固でなかなか落ちません。泥の落とし方を検索してみると、まず洗う前に乾かして払うのが正解だったようです。下手に洗うと土が繊維に染み込んでしまうとのこと。来年以降、つくばマラソン前日に雨が降ったら黒系のシューズを選んだほうがよさそうです…。

シューズを洗っても泥がなかなか取れない。今回初めて使ったばかりなのに…。

今回の装備

  • シューズ: Nike Zoom Speed Streak LT3
  • サングラス: Oakley Custom Radarlock - Slate Iridium
  • 時計: GARMIN ForeAthlete 620J
  • shotz コーラ 1本、ワイルドベリー1本
  • スーパーヴァームパウダー 2本
  • スパイベルト

2 件のコメント:

  1. 謎のコメントに笑ってしまいました。
    霞ヶ浦にも謎の川柳ありましたよね!
    だんだんと感覚が麻痺してきましたが、やっぱりもんのすごく速いと思います。

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    1. 毎年、1km毎と残り5km〜1kmの47枚メッセージがあるんですよね。エントリーできない年があったら土曜に全部の写真を撮ってみたいです。
      つくば30km以降の落ち込みを反省しながら今日は3:12/kmで追い込んでいたのであります…。

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