出場のきっかけ
2016年の夏に京都を訪れる機会があり、嵐山方面や鴨川を走ったら雰囲気が良かったので、また京都に行きたいと思っていました。
ちょうど帰ったら京都マラソンがエントリーの時期だったので、抽選に申し込んでみたら当選。
次に京都を訪れるのはいつだろうと思っていましたが、早くも半年後に行くことになりました。東京マラソンの抽選は5回連続落ちているのに、なぜか京都は一発当選…。
今年は別府大分に出場するつもりでしたが、京都は当選しないと走れないのでこちらを優先し、今期のレース計画も京都中心に組み直しました。坂が多いコースなので記録は狙えませんが、京都をまるごと観光できるコースなので楽しみにしていました。
レース前日
前日に新幹線で京都入り。平安神宮近くにある前日受付の会場「みやこめっせ」に行きました。前日夜までに現地でナンバーカードを受け取る方式なので、余裕を持って夕方までには京都に入る必要があります。
新幹線で京都入り。 |
昼食はキッチンゴンのピネライス。 |
地下鉄東山駅から歩いてみやこめっせへ。 |
ナンバーカードと参加賞を受け取りますが、今回のスタートはなぜかSブロック。持ちタイム2時間46分程度で先頭から2桁のナンバーになるとは思いませんでした。
来週は東京マラソンですが、私より早い人は準エリートの部に出られる人が多いので、みんなそちらに行ってしまったのでしょうか…。
ナンバーカード受取。 |
おこしやす広場を回る。というかここを抜けないと出られない。 |
攻略アドバイス。ペースは人によって違えど、配分や攻略法は同じ。 |
平安神宮前はフィニッシュ会場の準備中。 |
明日は大鳥居に向かって気持ちよくゴールしたい。 |
平安神宮近くのホテルにチェックインしてから歩いて散策に行きました。
前回訪れられなかった本能寺。裏には信長公廟。 |
京都市役所前も明日のコース。最高の一日にしたい。 |
夕食は一乗寺のラーメン「池田屋」でニンニクを補給し明日に備えます。
一乗寺の池田屋へ。京都の二郎系が集まる激戦区。 |
ニンニク補給で60kmを走るためのスタミナを蓄える。 |
レース当日
市バスと阪急を乗り継いで、スタート会場の西京極運動公園に入りました。天気は曇りの予報でしたが晴れ。しかし京都の朝は盆地のためか気温以上に寒く感じ、凍えてしまったので体育館の更衣室に避難して待機しました。
四条河原町で朝食をとり阪急で西京極へ。 |
西京極駅を降りるとランナーの行列。 |
スタート会場の西京極運動公園。寒いので体育館に避難。 |
荷物預けは8時15分までなので、8時過ぎに荷物を預けて並び始めます。手袋とバフをつけて走ろうと思っていましたが、体育館を出ると日が昇ってきていて日差しが暖かく感じたので、結局預けてタンクトップとランパンで走ることにしました。
片道コースなので輸送トラックに荷物預け。 |
陸上競技場のトラックは昨夜の雨が凍って滑りやすくなっていました。既に多くの人が並び始めていましたが、Sブロックなのですんなりスタート地点近くに並べました。
8時過ぎには陸上競技場に大勢のランナーが整列開始。 |
最前列のSブロック入口。 |
スタートライン近くにすんなり整列。 |
9時のスタートが近づいてくるとセレモニーが始まり、スタート直前にはゲストランナーの山中伸弥さんが最前列に来ました。
スタート時間が近づいてくる。 |
山中伸弥さんが最前列に整列。 |
京都マラソンのコースは、西京極陸上競技場をスタートした後、嵐山からきぬかけの道を走り、鴨川周辺を折り返しながら平安神宮前でゴールの片道コースです。坂が多く、急な登りはありませんが、京都は街全体が緩やかに傾斜しているため、累積標高差は登り160m、下り110mあります。今回は記録は狙わずに観光を楽しみながら走ることにしました。
コース高低図(大会HPのコースマップから引用) |
偶然ですが、夏に京都を走ったときは今回のコースを逆回りに近いルートで走っていたため下見になっており、少し土地勘がありました。
レース展開
0km~5km 20:22 (4:04/km)
1km 4:03
2km 4:06
3km 4:03
4km 4:06
5km 4:04
西京極をスタートして、五条通から葛野大路通を経て、四条通を桂川へ向かいます。最初の5kmはほぼフラットですが、中盤の登りに備えて抑え気味に走ります。
葛野大路通。すぐに左折して四条通へ。 |
四条通を桂川方面へ。 |
4km過ぎで桂川沿いに出ます。川沿いになっても沿道ではすごい数の人が応援してくれていて、大都市で行われる大会の魅力を感じました。東京マラソンも出場できたらこんな感じなのでしょうか…。
4km過ぎで桂川。沿道からたくさんの応援を受ける。 |
5km~10km 20:54 (4:11/km)
6km 4:12
7km 4:12
8km 4:05
9km 4:06
10km 4:20
渡月橋を眺めながら桂川沿いを走っていきます。
桂川と渡月橋。嵐山の風景を感じながら走る。 |
6kmの嵐山からは本格的な登りが始まります。高架道路から清滝道を過ぎ、7km過ぎを右折して一条通を進みます。
三条通を右折して嵐山高架道路。ここから登り基調が始まる。 |
普段歩行者は入れない道。沿道のビル屋上からも応援が。 |
清滝道を右折して一条通へ。 |
広沢池。平安時代からのため池。 |
長い登り基調が続きますが、傾斜はそれほどきつくないので、5km平均するとそれほどペースは落ちずに走れました。
一条通。緩やかな登り坂が続く。 |
10km地点通過。ここからいったん下り。 |
10km~15km 20:48 (4:10/km)
11km 4:03
12km 4:10
13km 4:08
14km 4:13
15km 4:14
10km地点から御室川に向かっていったん下り、福王子神社に向かってまた登り返します。
御室川に下り、福王子へ登る。 |
福王子の交差点を過ぎると、「この先坊さん」の案内看板。坂を登って11kmの仁和寺二王門の前では坊さん達が応援してくれていました。
邪魔にならないよう1人だけコースのアウト側を走りながら二王門の写真を撮っていたら、沿道から「余裕やなぁ」と笑われました。
仁和寺。お坊さん達から応援を受ける。 |
12kmの龍安寺からきぬかけの路でアップダウンを過ぎ、右折して馬代通を下りますが、平野神社前から西大路に入ると再び登り。14kmで金閣寺を過ぎると北大路は下りになり、アップダウンを繰り返していきます。
きぬかけの路。アップダウンが続く。 |
馬代通は下りでペースアップ。 |
西大路に出るとまた登り。正面には左大文字。 |
ここからは市街地を走っていきますが、歩行者のために島方式の横断帯が設けられています。スタッフの指示で島の左右に走路が変更されます。北海道マラソンでも札幌駅付近にありましたが、京都は立体交差や歩道橋が少ないこともあり、その箇所が多くなっています。コースの中心付近を走っていれば、直前で変更されてもロスが少ないと思います。
金閣寺前。島方式の横断帯が設けられている。 |
金閣寺を過ぎ、北大路を下るともうすぐ15km。 |
15km~20km 21:00 (4:12/km)
16km 4:16
17km 4:10
18km 4:11
19km 4:17
20km 4:07
15km過ぎで今宮神社の鳥居をくぐり、今宮門前通から船岡東通は再び登り。賀茂川沿いを登っていき、18km過ぎで西加茂橋で折り返すと下り基調に変わります。
今宮神社前。再び登り、もうすぐコースの最高点。 |
賀茂川沿いに出て上流へ。 |
西賀茂橋を渡って折り返す。 |
ここから下り基調に転じてペースアップ。 |
御薗橋を渡って右岸に戻る。 |
20km~25km 20:49 (4:10/km)
21km 4:05
22km 4:08
23km 4:12
24km 4:12
25km 4:12
20km過ぎでいったん賀茂川を離れ、北山通で2回折り返しの往復コースになります。
いったん賀茂川を離れて北山通。正面には比叡山。 |
ハーフ通過は1時間27分32秒で、後半少し上げれば2時間55分は切れますが、今回は楽しむことを目的にしていたので、タイムは気にせず気持ちのいいペースで後半も走ることにしました。
中間点を通過。疲れは全くなく順調。 |
そういえば関西のレースに出るのは初めてですが、給水所のスタッフからは「一杯飲んでってください!」と関東のレースでは聞けないような台詞を聞けました。
高野川の手前で北山通の折り返し。 |
北山通を戻り反対側のランナーとすれ違う。 |
25km~30km 20:44 (4:09/km)
26km 4:13
27km 4:10
28km 4:07
29km 4:09
30km 4:05
下鴨本通の折り返しを過ぎ、府立植物園に入る前の26.5km地点で名物の生八ツ橋エイドがあります。両手に頂いて食べながら走りました。
以前出た人の話では八ツ橋は京都市役所前だったとのことなので、来年以降も場所は変わるかもしれません。給食の配置は前日受付でもらえる大会プログラムで判明するので確認しておきましょう。
下鴨本通を北大路まで往復。 |
今回は26.5kmの第9給水所で生八ッ橋エイド。 |
給食テーブルには大量の生八ッ橋! |
府立植物園は普段は試走禁止で今日だけ特別に走れますが、八ツ橋で手がふさがっていたので写真を撮れませんでした。
約8kmの寄り道を終えて29km手前から再び賀茂川沿いに戻り、29km過ぎから河川敷に降ります。未舗装の道になりますが土は固く、舗装道路に近い感覚で走れました。
八ッ橋食べながら賀茂川。未舗装だが走りやすく下りでペースが上がる。 |
30km~35km 20:50 (4:10/km)
31km 4:07
32km 4:12
33km 4:10
34km 4:16
35km 4:06
賀茂川と高野川の合流点、鴨川デルタを通過し、下流へ向かって鴨川河川敷を走っていきます。下り基調でペースが上がりますが、八ツ橋を食べながら走っていたら喉が詰まりそうになってしまいました。
鴨川デルタを通過。賀茂大橋は耐震工事中で道幅が狭い。 |
33km手前で丸太町通に入り、八ツ橋も食べ終わってレースモードに入ります。ここまで前半は見どころが多く、後半も26kmから八ツ橋に夢中になっていたので、スタートから33kmまでがあっという間に過ぎたように感じました。
33km過ぎから京都御所の前を走り、烏丸通の手前を折り返してから河原町通を下ります。
丸太町通。京都御所前を往復。 |
烏丸通手前で折り返す。 |
35km~40km 21:38 (4:20/km)
36km 4:17
37km 4:17
38km 4:20
39km 4:21
40km 4:23
35km過ぎで京都市役所前広場を折り返してから、銀閣寺に向かって最後の登りが始まります。35kmまでほとんどイーブンペースで来ていましたが、最後の登りはペースが落ちてしまいました。しかし、今回はゴール後に備えて余力を残したかったので、登りに逆らわず負荷をイーブンにして走りました。
周りのランナーはそれ以上にペースが落ちてきていたようで、35km以降は途端に人の数が少なくなりました。
京都市役所前広場。ここを抜けると折り返して登りに。 |
川端通を銀閣寺方面に登る。前半の登りに比べれば緩いが…。 |
今出川通を登っていき、39km過ぎで銀閣寺前を折り返します。目の前には大文字山が見えました。
今出川通。銀閣寺が近づくと傾斜が少しずつきつくなる。 |
銀閣寺前で折り返すと残り3km。正面に大文字山。 |
40km~42.195km 9:21 (4:16/km)
41km 4:15
42km 4:16
42.195km 0:49
39kmを折り返してから残り3kmは下り基調が続きますが、あまりペースは上げずに温存してゴールまで走りました。
東大路。ラスト3kmは緩やかな下り。 |
東大路を下っていき、琵琶湖疏水を左折するとゴールはもうすぐ。
琵琶湖疏水を左折し、フィニッシュ会場が近付いてくる。 |
42km地点で平安神宮前を右折し、大鳥居に向かって最後の直線を走ります。京都マラソンのゴールにふさわしい感動的な風景です。今回はラストスパートせず、鳥居の風景を味わいながらゆっくりゴールしました。
42km地点。普段はスパート開始だが今回はそのまま。 |
平安神宮前を右折すると最後の直線。 |
大鳥居に向かってフィニッシュ。 |
グロスタイム 2:56:28
ネットタイム 2:56:26 (4:11/km)
前半ハーフ 1:27:30 (4:09/km)
後半ハーフ 1:28:56 (4:13/km)
5km~35kmはほぼイーブン。35km以降は最後の登りで少し落ちた。 |
コースマップ。地形のアップダウンに合わせてペースをコントロールできた。 |
今回はペースを抑えたので最後まで心拍数は安定。 |
レースを振り返って
京都の街を半周しながら巡るコースで楽しく走れました。アップダウンを心配していましたが、累積標高差は大きいものの傾斜のきつい坂はないので、ペースを抑えて走ったらそれほど大きな影響は受けませんでした。
市街地を巡るコースで沿道の応援もたくさん受けながら走れました。そのぶん、地元の方にはご不便をおかけして走らせてもらっているので感謝です。
今回で10回連続のサブ3を達成。節目を迎えたので、今後は記録を狙う以外の楽しみ方も模索していきたいと思いました。
京都を満喫できる大会だった。 |
ゴール後
ゴール地点では京都市長が一人ずつ握手してくれていました。タオルと完走メダルを受け取り、ゴール会場の「みやこめっせ」で荷物を受け取ります。
京都市長が一人ずつ握手で迎えてくれた。 |
サブ3ランナーが続々とゴール。 |
完走メダルやタオル、手荷物を受け取って更衣室へ。 |
上着を着る前に、舞妓さんとの撮影コーナーがあったので写真を撮って頂きました。これはうまい買わせ方です。きっと私は今回も写真を買ってしまうでしょう。
上着を着てからゴール会場を回り込んでホテルに向かって歩いていきます。
ゴール地点ではMCが実況していて、「やっぱり3時間台は写真撮りながらイェーイって感じじゃないですね。」「3時間台は本気ですからね。」と聞こえてきたので、写真撮りながらイェーイとゴールした2時間台の選手は何も言えませんでした。
ホテルに戻ったらすぐに着替え、リュックに防寒着を詰めて再び出発。大文字山でトレランをしに走り始めました。続きは次の記事をご覧ください。
ホテルで着替え、すぐに大文字山へ向けて走り出す。 |
今回の装備
- シューズ: Nike Air Zoom Streak 5
- サングラス: Oakley Custom Radarlock - Sapphire Iridium
- 時計: GARMIN ForeAthlete 620J
- POWERGEL バナナフレーバー 1本
- スーパーヴァーム パウダー 2本
- iPhone 6s
読めば読むほど、出たくなる素晴らしいレースですね。
返信削除最後の大鳥居ゴールもいいし、途中の観光名所アンド応援もいい。
流石の京都マラソンといったところ。
てか、俺は下痢になりやすいので、前夜にニンニク大量摂取とか無理ゲー
実はエントリー時の抱負で京都マラソンの魅力をブログで伝えたいと書いたおかげで当選したかもしれないので、そう思って頂けたなら幸いです。
削除都市型レースと、日本有数の観光地ならではの魅力がつまった大会でした。
今回は記録狙いでないのでラーメンですが、記録狙いの前日もペペロンチーノでニンニクカーボローディングしてます。