この達成感がたまらない! |
レース前
佐倉マラソンは地元で行われる大会として、走り始めてから2013年以降は毎年出場してきました。昨年から佐倉のランニングクラブに入会し、クラブ関係者も大勢スタッフや選手として参加するため、シーズンを締めくくる集大成として今年もフルマラソンの部に出場しました。
3月下旬は気温が不安定で、昨年は暑くなって後半失速してしまいましたが、今年は涼しい気温の予報が出ていたため、自己ベスト更新を狙うことにして、現時点の実力を出し切れるように調整しました。佐倉は何か所かアップダウンがあるため、フラットなつくばに比べると少しタイムは狙いにくいですが、つくばで自己ベストを出してからも4か月間練習を積んできたので、 坂を上回る成長をしていることを期待しました。
レース当日
予報通り、今年は寒の戻りとなって気温は涼しくなり、天気も曇りと、記録を狙うには絶好のマラソン日和となりました。
スタート2時間前の7時30分頃に会場入り。いつも変態マラニックでご一緒している「よーじさん」や「はまちさん」も出場しているのでご挨拶しました。「ださべさん」も参加するらしいと聞いていたのですが、会えませんでした…会場には来ているようなのですが。
少し早めに会場入り。 |
陸上競技場はまだ空いている。 |
レースは印旛沼周辺のコースで行われるということで、印旛沼の平和を守るご当地ヒーロー「スゴインバー」の一員「アカインバー」が会場に来ており、子供たちに何かを配っていました。フルに出場するようですが、あんな格好で暑くないのか、前は見えるのか、給水できるのか気になります。
会場には印旛沼の平和を守るアカインバーがいました。 |
小出監督と話すアカインバー。うらやましい…! |
今回は記録を狙うために、先頭からスタートして気合いを入れます。 佐倉マラソンは例年同様、当日に予想タイムごとのエリアに自分で並ぶ方式ですが、既に2時間50分を2回切っているので、先頭の2:30~3:00のエリアに堂々と並べました。
スタート地点。先頭ブロックは2:30~3:00エリア。 |
9時0分でもまだ人はいませんでしたが、9時5分頃に人が集まり始め、9時10分にはだいぶ混雑してきました。その場でできる準備運動をしながら体を温め、スタートを待ちました。
隣にアカインバーが来ましたが、忙しくてコースをあまり確認できなかったそうなので、次のように説明しました。佐倉マラソンのコースは、岩名運動公園の陸上競技場をスタート後、すぐに下り始め、京成佐倉駅から大佐倉駅に向かってアップダウンを走っていきます。5km過ぎから15kmまでフラットになり、草ぶえの丘への坂を登って18kmで印旛沼に下ったら、42kmまでは再びフラットです。反時計回りに沼を1周し、32kmから田んぼの中の道を走り、最後に陸上競技場に向かって坂を登るとゴールになります。
風の予報は北風。登り坂と向かい風の区間は抑えて走るように気を付けることにしました。
レース展開
0km~5km 19:18 (3:52/km)
1km 3:27
2km 3:59
3km 3:53
4km 3:53
5km 4:07
9時30分にスタート。スタートロスは2秒。先頭からのスタートでしたが、号砲が定刻より僅かに遅れていたのかもしれません。
トラックを半周してから陸上競技場を出て、すぐに坂を下っていきます。最初は先頭集団についていき、下りだったこともあり、足を温存しながらでも最初の1kmは3分27秒で走れました。
1kmを過ぎると、緩やかに登っていきますが、試走ではそのままのペースで走ったら足を使ってしまったため、本番では意識的にペースをキロ4分まで落としました。後続のランナーがどんどん抜かしていきますが、後半に備えるので気にしません。
2km過ぎから京成佐倉駅に向かって下り、左折して大佐倉駅に向かって線路沿いを走ります。同じクラブの方が「ファイトー!」と言いながら抜かしていったのでエールを交換しました。
大佐倉の5km手前で再び緩やかに登るため、ここも意識してペースを落としました。
5km~10km 19:54 (3:59/km)
6km 3:43
7km 4:01
8km 4:03
9km 4:05
10km 4:03
5kmの通過タイムは19分18秒。スタート直後の下り坂を考慮しても早すぎるので、前半突っ込んで失敗した勝田の二の舞にならないよう、ハーフまではもう少しペースを落とすことにしました。5km過ぎの下り坂で一旦ペースは上がりますが、それ以降はキロ4分前後まで抑えます。
5km過ぎの給水所で粉ヴァームを飲みました。静岡と同様、粉をいったん水の紙コップに入れて溶かしてから飲みます。 今回は早い段階でもう1回飲もうと思い、ポケットに粉ヴァームを3本入れていました。
10km手前で10人くらいの集団が抜かしていきました。集団の後ろについて風を除けながら体力を温存するのも選択肢でしたが、自分にとってちょうどいいペースを考えながら走りたかったので、着かず離れず走ることにしました。
一時的に小雨が降ってきて、適度に汗を流しながら快適に走れました。
10km~15km 19:56 (3:59/km)
11km 4:00
12km 4:00
13km 3:58
14km 3:59
15km 4:00
台地の北側を走っていくフラットな区間ですが、15kmの坂に備えて、そのままキロ4分に抑えながら走っていきました。
昨年は12km地点の給水を取るのに失敗して後半脱水になった経験があるため、今年はきちんと給水しました。
14km過ぎで左折して農村集落に入りますが、曲がる時にふと後ろを振り返ると、2時間50分のペーサーと集団が近くに迫ってきていました。ここまでの平均でキロ4分を切っているので前半早めに走っているのだとは思いますが、それでも抜かされないようにはしたいと思って逃げていきました。
15km~20km 19:52 (3:58/km)
16km 4:15
17km 3:53
18km 4:00
19km 3:49
20km 3:56
15kmの表示を過ぎると、すぐに佐倉マラソン最大の坂が始まります。足を消耗しないよう意識的に減速して登っていきます。試走の時はそれでも息は多少乱れましたが、今回はキロ4分15秒ペースで登ってもまったく息が切れずに登り切りました。
普段は調子が良くなってくるのは中間点を過ぎてからですが、5km地点でヴァームを飲んだことで、早い段階で調子が上がってきているのかもしれません。つくばや勝田の16km地点よりもかなり楽だったので、この時点で自己ベスト更新を確信しました。
ここから42km手前までは、いったん下ってあとはフラットな区間。少し早いですが、ペースを若干上げ始め、登りの後でペースの落ちているランナーを抜かしていきました。
16km過ぎの草ぶえの丘前の給水所で2本目の粉ヴァーム投入。
17kmで県道に出て、18km過ぎから下り始めて印旛沼が見えてきます。下りの区間はさらにペースが上がりました。下りきって印旛沼サイクリングロードに入り、印旛沼を反時計回りに1周するコースに入ります。
20km~25km 19:30 (3:54/km)
21km 3:53
22km 4:00
23km 3:54
24km 3:49
25km 3:55
ハーフ通過は1時間23分18秒。前半は抑えたペースで余力を残して走ったにもかかわらず、前半突っ込みすぎて後半失速した勝田よりも少し早くハーフを通過できました。
先ほど10km過ぎで抜かされた集団は15人ほどに増えて少し前を走っていましたが、ハーフを過ぎると集団は少しずつ崩れ始め、ペースが落ちたランナーを抜かしながら走っていきました。
また、2時間50分のペーサーもここまですぐ後ろを走ってきていましたが、ハーフ時点で「少しペースを落とします」というような声が後ろから聞こえ、少しずつ離れていきました。
22km手前の給水所の前でジェル投入。
25km~30km 19:39 (3:56/km)
26km 3:53
27km 3:52
28km 3:59
29km 3:59
30km 3:57
舟戸大橋を渡って印旛沼南岸のサイクリングロードに入ります。昨年はこの時点で体力をほぼ使い切っていましたが、今年はまだ余裕があり、どんどん他の人を抜かしていきました。周りのランナーはペースが落ち始めていることもあり、ハーフ以降は誰にも抜かされていません。
28km過ぎのふるさと広場にあるオランダ風車前の給水所で3本目の粉ヴァーム投入。30分後に効果を発揮して、ラストを走りきることを期待するタイミングです。
竜神橋を渡って29kmから西に向かい、 30kmから北に向かい始めます。
30km~35km 19:52 (3:58/km)
31km 4:00
32km 3:56
33km 3:56
34km 4:02
35km 3:59
30km通過は1時間58分09秒。キロ4分ペースだと2時間ちょうどなので、2分近くの貯金があります。
30km手前からサイクリングロードを北に向かいます。向かい風の区間になるため、意識して少しペースを落としました。
32kmで東向きに変わり、横風に変わって少し走りやすくなります。33kmでサイクリングロードが終わり、田んぼの中の道を走っていきます。
往路の13~14km付近を逆に走りますが、今回は最後尾の人とすれ違い、昨年より20分以上早く通過していることを実感しました。
35km~40km 19:54 (3:59/km)
36km 4:02
37km 3:58
38km 3:57
39km 3:55
40km 4:03
35kmから残り7km。先日の練習会でラスト7kmのコースを走ったので、同じような走り方をしたいところですが、ペースを上げるのが16km地点で少し早かったためか、あるいは少し日差しが出てきたためか、次第に辛くなってきて少しペースが落ちました。
37km過ぎで未舗装路に入ります。元気な時ならそのままのペースで走れますが、今回はペースを維持しようとすると体力を消耗してしまいました。
38kmの給水所で応援をもらい、少しペースは戻りましたが、40km手前で再び落ち始めました。
40km~42.195km 8:58 (4:05/km)
41km 4:01
42km 4:09
40km通過は2時間37分55秒。つくばよりも2分早く通過しているため、残り2.195kmを10分で走っても自己ベストの更新は問題ありませんが、いよいよ辛くなってきて、最後の坂も気になってしまい、ラストスパートできませんでした。
21km以降は誰にも抜かされていませんでしたが、41km地点でラストスパートを始めた人に1人抜かされました。 41km過ぎでクラブの人からラストの応援をもらったものの、ペースは上げられません。
41.7kmから陸上競技場に向かって最後の登りが始まります。ゴールまで倒れないようにペースを落として登っていきます。東京マラソン準エリートの部の選考を通過するために1人でも多く抜かすつもりだったはずなのですが、前の人を抜かしにかかることができませんでした。
42kmで坂を登り切り、陸上競技場に入って最後にトラックの直線を走ります。 時計の表示に46分50秒台が見え、ギリギリ46分台を記録するために最後はゴールに向かって駆け込みました。
ラストはトラックの直線を走ってゴール。 |
グロスタイム 2:46:55
ネットタイム 2:46:53 (3:57/km)【PB】
前半ハーフ 1:23:18 (3:57/km)
後半ハーフ 1:23:35 (3:58/km)
最初の下りで勢いに乗り、その後はほぼイーブンペースで走れた。 |
公式ラップ一覧。30km以降に少し落ちたのが悔やまれる。 |
レースを振り返って
つくばマラソン以来4か月ぶりに自己ベストを更新できました。勝田、静岡は伸び悩んでいましたが、涼しい気温と、地元の慣れたコースでペース配分の作戦がうまくいったことが要因だと思います。
先頭に並んだことで、スタートからそのままの勢いに乗って42.195kmを走りきれました。ネガティブスプリットはできませんでしたが、最初の下りと最後の登りを考慮すると、実質的にはイーブンペース相当です。
つくばマラソン以降、4回連続サブ3(うち3回は2時間50分切り)で完走し、走力が安定して上昇してきたことは今シーズンの成果です。
一方、40kmまでで体力を使ってしまい、ラスト2kmを頑張りきれなかったのは、精神力の弱さとして課題に感じました。
今シーズンはかすみがうらマラソンを残していますが、これから気温が高くなるので今シーズンはもう記録を狙いません。来年2月の別府大分を勝負レースにするつもりで、そこで2時間40分を目標にしたいと考えています。昨年は夏に基礎から走り込んだことで急成長できました。今年も同じような成長ができるかわかりませんが、次の目標に向けて練習していきたいと思います。
ゴール後
ださべさん、よーじさん、はまちさん、つるさん達と合流。しばらく会場内で話したりランナーを応援してから、打ち上げに行きました。とても楽しく飲めました。ありがとうございます。
よーじさんは、42km地点でサンダルを脱いで裸足でゴールし、そのままクロカンを走ってから駅まで走っていきました。ちょっと何を言ってるかわかりませんね。
ゴール後、仲間と合流して42km地点の坂で応援。 |
今回の装備
- シューズ: Nike Air Zoom Streak 5
- サングラス: Oakley Custom Flak Jacket - Ice Iridium
- SAVAS ピットイン エネルギージェル 1本
- スーパーヴァーム パウダー 3本
前ポケットに粉ヴァーム3本と後ポケットにジェル1本。 |
私も昨日、時計からラップを書き出して計算してました。コースはなんとなく覚えているんですが、だいたいその時の記憶が10km刻みくらいでしかなかったです。
返信削除NRに書類出してもいいんでしたっけ?
「ペースも予測通り、補給も足りたし全体的にまぁまぁでした。」みたいな報告書なんですけどw
こうやってデブリーフィングできるのもiさんの強みですね!
地下足袋で3時間12分とか、本当に変態だし、ワラーチでクソ速いのも変態ですが、iさんみたいにゴイゴイ速くなっていく変態はそうそういません。
私も早く変態になりたーい。
実は、走りながら頭の中で原稿書いてました。ブログ始めると、後でレポートすることを考えながら走るようになってしまいますね。
削除報告書、私も書いてみました。毎回コーチのコメントが楽しみです。
しかし今回、周りの変態ランナーがあんな服やこんな足元ですごいタイムを出していくのを見て、走りやすい服とシューズでなければ完走できない自分は凡人なんだなと感じました。距離を積んで、スピードで追い込んで早くなる、というまっとうなプロセスしかできません。
iさんの論理と実践が両輪となって、ガッチリはまって、驚異的な走力を生み出していると思料されます。
返信削除アカインバーさんは、今回の大会、啓発活動と、へんな格好で割とちゃんと走るというリャンハンしばりでてんてこ舞いだったそうです。
朝ご飯ちゃんと食べて、着替え前にチーズ蒸しパン(プライベートブランド)食べて、スタート前に自家製ジェルのんだら、レース中は自家製ジェルの残りだけで、後はポカリで保つこと、地下足袋はかなり優れたシューズであることを確認できたのは、ランナーとしての収穫でした。
サブ3を連発するようになるまでずっと315あたりで伸び悩んでいたので、偶然昨年からの練習方法がうまくいっていたというのが正直なところです。
削除アカインバーさんの行動力も走力も恐れ入りました。ださべさんも、トレイルとウルトラの経験でエネルギーの変換効率が鍛えられているのではないでしょうか。
…おや?ださべさんも走られたのでしょうか?
最前列に並ぶiさんと赤い人を見たときは、ビビりましたよ。あぁ一流の変態だって。まぁ私も三時間くらいのところに並びましたがね。職場の人が応援に来てたので、職場での変態査定がうなぎ登りですわ。
返信削除ゴール後に「赤いヒーローがあれで速い」と会話してるランナーがいましたよ。
ちなみに私くらいのペースだとサンダルはランシューとたいした差はありません。グイグイ蹴るレベルになると違うと思いますが。
すみません、今回は私もよーじさんの変態査定をしてしまいました。北海道マラソンですが、「サンダルで走ってる人を見たよ!」「マジ?普通に靴履けばもっと早いんじゃないの?」と会話してる人がいたのを思い出しました。
削除今回は記録を出したかったので先頭に並びましたが、隣に来たアカインバーは結構気さくに話してくれましたよ。彼はいずれ表彰台に上がりそうな予感がします。
わたしはみなさんの息を切らして走ってるところを、一度でいいから見てみたいです。
返信削除くっ…(T_T)
真夏の房総半島横断マラニックでは激落ち君に変身してすみませんでした。
削除